レスター・ザ・ナイトフライ [音楽]
「レスター・ザ・ナイトフライ」はドナルド・フェイゲンが扮する深夜放送の架空のDJだ。
ベルゾニ山の麓にある「WJAZ」という小さな民法ラジオ局からオンエアする曲はもっぱらスタンダードなジャズなのだが、彼の魅力的なトークにより若年層を中心に多くのリスナーを得ているようだ。
お世辞にも広いとは言いがたい室内、吸音目的の穴あき合板の壁には、タイプで打った書類をはさんだクリップボードが掛けられ、タバコのヤニで汚れたような壁かけ時計の針は4時9分頃を指しているが、当然深夜だろう。
大きなターンテーブルと古めかしいストレートなトーンアームを有する業務用のレコードプレイヤーの上にはLPレコードが乗っているが、手前にちらっと見えるジャケットから察すると、恐らくソニー・ロリンズの「ザ・コンテンポラリー・リーダーズ」と思われる。
これから曲をかけようとするのか、それとも曲が終わってトークに移行しようとしているのかのどちらかだが、これまたレトロな形状のディスクトップ・マイクロホンを引き寄せ、両切りのチェスタ・フィールドをくゆらす彫の深い表情のこの男が、「DJ・レスター・ザ・ナイトフライ」だ。
レスター・ザ・ナイトフライです
バトンルージュの皆さん 今晩は
チャンネルは変えずにそのままで
このあとすぐです
人生にはさまざまなしがらみがあるものです
さけられないことですが・・
お電話ありがとうございます
今晩も皆さんからのお電話をお持ちしています
こちら 民放ラジオステーション 「WJAZ」
ジャズと軽いおしゃべりで
ベルゾニ山の麓から
甘い音楽をお届けします
今宵はあなただけのもの
夜の帳が明けるまで 東の空が白みはじめるひとときまで
強烈に引きつけられるモノカラーのジャケット。平凡なシーンのようだが実に魅力的で眺めていて飽きがこない。
ジャケ買いという言葉は、このアルバムのためにあるようなものだ。
「The Nightfly 」はスティーリー・ダン活動停止後の82年にリリースされたドナルド・フェイゲンの初ソロアルバム。
80年代A.O.Rのリファレンスといってもさしつかえないこのアルバムの中身のクオリティの高さについては、さまざまな有志の方の賛があるので控えることにするが、現在でもオーディオチェック用として、アナログ、CD共に使用されるケースが多い事からも、このアルバムの完成度の高さが伺える。
では、「The Nightfly 」より一曲「New Frontier 」
http://merovingian.org/link/donald_fagen/nightfly/new_frontier.mp3
☆ NICE!5,000個。今すぐ差し上げます(^o^)。いまはまだこのアルバムまでは書けません。いつかレビューを書きたいと思っています。
by deacon_blue (2007-05-02 12:40)
deacon_blueさん、NICE!5,000個(笑)ありがたくいただきます。ありがとうございます。
このアルバムは、アナログ(LP)、CD、DVDオーディオと3通りありますが、雰囲気を重視するならば、アナログに限りますね。。そろそろ針交換しなくちゃ・・・
by 雨水 (2007-05-02 13:12)
訪問ありがとうございます。
by noric (2007-05-02 16:23)
最高です!
このジャケットは見覚えがありましたが、そういうバック・ストーリーがあるとは知りませんでした。
紹介してくださっている「New Frontier 」! 好きな曲でした。
聴いたのは何年ぶりでしょう!
ステキな音楽に感謝感激です。
by びっけ (2007-05-02 17:19)
noricさん、初めまして。nice!+コメントありがとうございます。
HNから思うに、阿部ノリックのファンだったりして・・
サムネもよく見ると、RB?
by 雨水 (2007-05-02 22:58)
びっけさん、nice!+コメントありがとうございます。
ジャケも内容も文句なしに最高の一枚ですね。
若い頃、これを見て両切りタバコに憧れて、ラッキーストライクを買って試しに吸って、ゲホゲホ( >д<)、;'.・
by 雨水 (2007-05-02 23:04)
こんばんは♪
ジャケも音楽もかっこいいですね。
ここにくると洋楽知らない私はとても勉強になります。
by mina (2007-05-02 23:32)
minaさん、ありがとう。
このジャケットはかっこいいんでたまに部屋に飾ってみたりしてます。
>とても勉強になります。
ありがとう、そう言われるとやる気が出てきます;
by 雨水 (2007-05-03 00:02)
はjめまして。
遅レスで失礼します。
お名前はいろいろなBLOGで拝見してました(笑)。
このアルバム、発売間もない頃(僕は高校生でした)、ジャケ買いしました(LPです)。
当時は、スティーリー・ダンは知らず、聴いていた音楽といえばもっとロック色の強い洋楽か、ニュー・ミュージック・・・
200%ジャケ買いでした(笑)。
こんなジャケットのレコード持ってるなんて大人じゃん、なんて一人悦に入ってました(恥)。
幸運にも、音もお気に入りとなり、長年にわたっての愛聴盤となりました。
CDで買いなおし聴いてましたが、数年前に紛失してしまい最近はご無沙汰です。
雨水さんの、素敵な文章を読んで久々に聴きたくなりました。
買い直さないと、ですね。
とりとめのないコメント、長々と失礼しました(^_^;)
これからも宜しくお願いします。
by DEBDYLAN (2007-05-08 00:39)
DEBDYLANさん、はじめまして。nice!+コメントありがとうございます。
自分もDEBDYLANさんのお名前は、各ブログで拝見してましたよ(^^)
ジャケ買いして失敗する場合は割りとあり、「イメージ違うな」とか「一回聴いたら充分」とか。
このアルバムは、ジャケットだけで購入しても、ほとんどの人が内容も好きなる魅力的な一枚だと思います。
こちらこそ、今後ともよろしくお願いします。ご丁寧なコメントありがとうございました。
by 雨水 (2007-05-08 06:33)